フジサルの戦術メモ

サッカー,フットサルの戦術論,哲学について僕の理論を喋ります

サッカーとフットサルの融合

フットサルというのはサッカーに比べると、コートが狭く、相手との距離もかなり近いスポーツです。そうなると、自然とコート内の使えるスペースが限られてしまい、ボールには常にプレッシャーがかかっている状態です。当然、相手のプレスにもハマりやすくなります。そこでフットサルでは、それを防ぎ、攻撃をするために、常にポジションチェンジや自分のマークを外すことで、新たにスペースを生み出すということが必須になってきます。と、考えたときに、サッカーはフットサルよりもコートが広い分、スペースが大きく、相手との距離も遠い。なので、サッカーにフットサルの理論を落とし込めば、プレスを回避できない状況というのがあまり存在しないのではないか?と僕は思うわけです。そんなシーンが11月26日(日)に行われた鹿島アントラーズvs柏レイソルの中で、柏レイソルが実際にやっていたのを見ることができたので、今回はそのシーンについて話を進めていきます。

 

そのシーンではフットサルで言う「サイ」という動きと、サッカーでよく見かける「飛ばすパス」を利用してハイプレスを回避していたので、まずは「サイ」と「飛ばすパス」について話そうと思います。

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サイ

まずは、フットサルでの「サイ」です。これは、どういうことかと言うと 、中に抜けていった選手が中央のスペースを利用することによって相手が釣られたら、もう一つ奥に新たなパスコースが生まれるという仕組みのものです。

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動画だけでは伝わりにくいところがあると思うので、ここからは図を使って詳しく説明していきます。これは、フットサルで言う4-0という形で、この時に相手の中央には大きなスペースが生まれます。まずは、そのスペースを底にいる二人の内、ボールを持っていない方の選手が利用しようと試みます。

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この時に、ライン間を通過しながら相手の前を通るというのが一つのポイントです。ここで、相手の背後を通過していくと、マークを受け渡されてそのままボールホルダーがプレスにハマるということが起きます。それはなぜかと言うと、足元へのパスという選択肢がないからです。ですが、この状況で相手の前を通過していくと、ライン間での足元へのパスが選択肢に追加されます。もし、相手がライン間での足元へのパスを許してしまえば、トラップから、そのままゴールへ直進されるというのが落ちです。それを防ぐという意味と、裏のスペースをケアをするという意味で、相手はどうしても付いていかざるを得ないという状況が、相手の前を通過することでつくることができます。その結果、もう一つ奥にいる右サイドの選手へ、新たなパスコースができあがります。これがフットサルで言う「サイ」というプレーです。

飛ばすパス

これはかなりシンプルで、この「飛ばすパス」というのは、パスコース上に二つの選択肢が重なった場合に、一つ飛ばして遠い方へパスを出すというものです。この場合だと、相手のラインを下げさせ、追い越す時間をつくるという効果があります。通常のようにサイドバックを経由してサイドハーフの選手にボールが渡った場合は、相手のスライドの幅が小さくなってしまうので、相手のラインを下げることができず、サイドバックが追い越すが時間が生まれない。ですが、この「飛ばすパス」を利用すれば相手の守備組織を大幅にスライドさせることができ、ラインを下げさせることで他の選手が追い越す時間が生まれます。

柏レイソルによる、「サイ」と「飛ばすパス」の融合

こちらが、実際の柏レイソルの動画です。

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まず、柏レイソルはセンターバック3人+ボランチ1人で3-1のダイヤをつくります。この状態でも、すでに相手選手3人に対して、柏レイソルの選手が4人(GK含めて5人)いるので数的優位です。

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次に、センターバック(中央)→ボランチ→センターバック(右)→センターバック(中央)とパスを繋いだあと、センターバック(右)が相手の前を通過しながら中で受けようという動きをします。

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その、センターバック(右)が相手の前を通過しながら中で受けようという動きに対して、相手はついていくという判断をしたので、右サイドにスペースが生まれ、パスコースができあがりました。ここまでが、フットサルで言う「サイ」です。

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そして、これが「サイ」でパスコースをつくった後に「飛ばすパス」を行ったシーンです。「飛ばすパス」の解説でも言いましたが、一つ飛ばして奥にいる選手がパスを受けることで、相手のラインは下がり、味方選手が追い越す時間をつくることができています。これが、サッカーでの「サイ」と「飛ばすパス」です。

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まとめ

このシーンを見ていた時、まさに「フットサルだな」と思いました。ただ、このシーンで本当に素晴らしいのは、フットサルを取り入れたことではなくて、フットサルの理論を取り入れ、フットサルとは別の形で表現したというところです。フットサルでは、センターバック(左)が中に入ったとしたらボランチの選手が下りなければ選択肢は生まれません。ですが、柏レイソルの場合は、選択肢をつくるためにボランチではなく、サイドハーフの選手を利用していました。これは11人制のサッカーだからこそできる形です。このように、決して難しいことはやらずに、既存のアイデアを焼き直すことで、新しい形へと進化を遂げるとは本当に素晴らしいものだと再確認しました。

 

では、また。。。。。