フジサルの戦術メモ

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僕がブスケツを評価する本当の理由

僕が書いた「セルヒオ ブスケツに対する評価」という記事でも言ったのですが、世間とインターネット上にはブスケツに対する認識にズレがあるように僕は感じています。今まで僕はブスケツのいろいろなシーンを取り上げて解説してきましたが、今までの解説では不十分で、伝えきれていないことがあるので、この記事から複数回に分けて「僕がセルヒオ ブスケツを評価する本当の理由」というのを話していきます。この記事はそのうちの第一章になります。

 

まずは、この動画。

簡単な解説

簡単な解説をすると、相手がバックパスに食いついたので、その食いついたタイミングで背後にターンをするというシーンです。ブスケツがよくやるようなターンの方法ですね。

 

そんなよく見るこのシーンには、どんな駆け引きがあり、どんな影響を与えたのか?また、なぜここで相手はブスケツを狙いにきたのか?

 

このブスケツにとってあたりまえのようなシーンにはいくつもの重要な要素が含まれているので、僕がブスケツを評価する本当の理由を今から話そうと思います。

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ブスケツの駆け引き

今、見てもらった動画を確認すればわかるとおり、ブスケツは最初に左中央へパスを狙っていますが、そこは相手CHも狙っているというのと、ブスケツとマッチアップしている相手CFが若干、左側から詰めてきているので、右サイドに体を開くようにボールを持ち替えます。そうすることで右方向にブスケツの選択肢が3つできあがることになります。

3つの選択肢

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まず、一番初めに考えられるのは一番シンプルなSBへのパスです。ですが、画像を見ればわかるとおり、そこは相手のSHの選手が警戒し狙っているのがわかります。それに万が一、一歩手前にいる選手の足が届いてしまったら、カウンター一発でやられてしまいます。なので、SBへのパスを選択するかもしれませんが、可能性としては低いでしょう。

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では、次に考えられるのは間へのパスです。ここへのパスを選択する場合は相手に選択肢を与えたうえで、相手DFの重心がSBへ向いている必要があります。ですが、SBを警戒している様子はまったくありません。そうなると、間へのパスは絶対通らないので、これも選択肢からなくなります。

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そして、3つ目の選択肢は誰からのプレッシャーも受けないことが予想され、コースも限定されていないCBへのバックパスです。相手DFから見たらここへのパスが可能性として一番高いのは一目瞭然で、それを相手DFも理解しているため、ここでブスケツに対してプレスをかけることになります。相手DFからしたら、選択肢が一つしかなく、ゴールに背を向けいてるので、前線へのパスは絶対に出てこない。そうなると、ここでブスケツへプレスをかけるのは、あたりまえの選択です。

 相手の重心とスペースの把握

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これは今、僕が解説した要因を含んだうえで、相手がプレスに移ったシーンです。CBへのバックパスだと認識した、相手DFの重心は、完全にブスケツの方向に向いています。その結果、背後にはスペースができてしまいました。サッカーでは、人が元々いた場所には必ずスペースが生まれるという決まりがあります。その決まりがある限りこのスペースが生まれてしまうのはしょうがないことです。

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そして、そのスペースを認知し、相手の重心がどこに向いているかを把握しているブスケツは、背後にできたスペースを利用し、ターンに成功しています。このシーンでは相手の重心とブスケツの進行方向が真逆になっていて、人体の構造上、重心とは逆方向への転換は絶対にできません。なので、ブスケツがターンした後、相手はストップができずにかなり大きな距離が開いているのがわかります。その結果、ブスケツは相手との駆け引きに勝った言えます。

 

ブスケツが相手に与えた影響

このシーン、正直言えば地味です。派手なフェイントがあるわけでもなく、強靭なフィジカルも圧倒的なスピードもあるわけではない。ではゴールシーンか?と言われても、そういうわけでもありません。ですが、見た目は地味でも相手に与えた影響はかなりド派手なものになっています。

相手の狙いを回避

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恐らく、相手の狙いはこんな感じです。ブスケツからCBプジョルヘ→そのままプジョルにプレス→プジョルの選択肢はバックパスしかないのでGKへ→このタイミングでラインを上げ、押し込む。と言ったところでしょう。その証拠として、奥にいるCF、CH、SBが連動して前進しようとしています。ですが、このタイミングでブスケツは背後のスペースへターンをするという選択をとりました。ここでマドリーの選手たちの狙いは一気に阻止されてしまい、サイドチェンジをされることになります。

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その結果、バルサはブスケツのターン一つでマドリーの狙いを回避し、逆にマドリーはサイドチェンジをされたことにより守備組織の再構築をすることになります。そのサイドチェンジもハーフスペースからの距離の短いサイドチェンジなのでスライドが間に合いません。ちなみにゾーンディフェンスではサイドチェンジをされることによって起きる守備組織のズレは一つの弱点です。

 

ここまで来ると、気づいた方はいると思いますが、追い込んでいたはずのマドリーと、追い込まれていたはずのバルサの立場が一変してしまいました。これがブスケツが相手に与えた影響と言えます。

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 まとめ

考えてみてください。あなたは今、RPGのボス戦です。それも、ほぼ終盤で、ボスの体力ゲージが残り僅かなところまできています。あと2~3発のダメージを与えれば勝てそうです。もう、ここまで来たら何も考えることはありません。そのまま、ただ攻撃をしていればいいだけですから。

 

 

しかし、、

 

 

そのタイミングで、なんと、、、

 

 

 

そのボスは魔法を唱え、HPがフルになりました!

 

 

もうやる気は起きないでしょう。。。(笑)ひたすらめんどくさいうえに心が折れます。。。というのが今回の第一章で取り上げたシーンのイメージです。イメージは湧きましたか?

 

相手が「ここは絶対にハメられる!」というシーンで、ブスケツはそれを回避することができる選手。それも、強引なドリブルやフィジカルでこじ開けるような確率の低いものではなく、かなりロジカルで、成功率は非常に高いものです。

 

これだけの能力が備わっているだけでも十分素晴らしいのですが、これはまだ、一番最初にも言ったように「僕がセルヒオ ブスケツを評価する本当の理由」の第一章に過ぎないということを忘れないでほしいです。

 

では、また、第二章で。。。。。